これからメルマガ配信を始めたい!と思っている方がまずしなくてはいけないのが、顧客のメールアドレスの収集です。
代表的な方法は「メルマガ登録フォームの設置」ですが、その設置方法は多岐に渡ります。
結局どの方法が効果的なのか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事を読めば、登録フォーム設置の方法が分からない方、すでに設置しているが登録者数が増えないという方も、ご自身に合った方法や改善点が見えてくるでしょう。
監修者
メール配信システムエンジニア
平野 邦美
エンジニア歴15年。2010年にメール配信システム導入を支援したことをきっかけにメール配信に興味をもち、2015年からメール配信会社のメンバーとして参画。カスタマーサポート、顧客管理、決済システム導入、マーケティング、セキュリティ対策等に従事するメール配信システムの専門家。
メルマガ登録フォームを設置するメリット
メルマガ登録フォームを利用すると、単なるメールアドレス収集以外にも多くのことに活用できることはご存じでしょうか。
より効果的なメルマガ運営をしたいのなら絶対に使うべき「メルマガ登録フォーム」を設置する7つのメリットを以下にご紹介いたします。
- 顧客管理と分析が可能
- オプトインとオプトアウトの対応が可能
- 24時間メルマガの受付が可能
- 正確性の高い情報収集が可能
- 情報変更時の手間が減る
- ターゲットに合わせたメルマガ配信が可能
- 配信デバイスに合わせた配信が可能
顧客管理と分析が可能
顧客が登録フォームから入力した項目は、自動でシステム上に顧客リストとして保存され、顧客属性ごとに管理できます。
またメルマガ配信システムには分析機能がついているものも多く、どのような属性のユーザーがどれくらいメルマガを読んだか、メルマガからの流入や購入はどれくらいなのか等の分析が行えるのです。
このように、メルマガ登録フォームの設置により、顧客管理と分析を一貫して行えるという大きなメリットがあります。
オプトインとオプトアウトの対応が可能
迷惑メールを規制するための「特定電子メール法」に基づいて、メルマガ運営者が必ず実践しなければならない、オプトイン・オプトアウト。
オプトインとは、広告宣伝メールを受け取ることに対して、ユーザーから同意を得ること。
オプトアウトはその反対に、ユーザーが自由にメルマガ配信の停止・解除を希望できるというものです。
どちらも登録フォーム上で必要事項を設置できますので、運営者の手間もトラブルリスクも減らせます。
より詳しいオプトイン・オプトアウトに関しての記事はこちらをご覧ください。
>>オプトイン、オプトアウトを初心者にもわかりやすく解説します
24時間メルマガ登録の受付が可能
登録フォームがない場合は電話や実店舗での対面など、登録できる時間や場所が限られてしまい、なかなか登録者数を伸ばすことは難しいです。
ユーザーも好きな時間にメルマガ登録ができるのでストレスもないですし、運営者側も不要な作業が軽減され、メルマガ会員の取りこぼしも防ぐことができるので、両者にとってメリットがあるでしょう。
正確性の高い情報収集が可能
オンライン上の会員登録フォームに誘導し、必要事項をユーザーに入力してもらう方法が最も正確性の高い情報収集方法と言えるでしょう。
登録フォームを設置すれば、顧客によって入力された情報は自動的にシステム上に反映されていきますので、人為的なミスを防ぎ、作業の効率化にも繋がります。
情報変更時の手間が減る
メールアドレス変更フォームの設置により、メールアドレスや住所などの変更があった際もユーザー本人が直接更新が可能です。
システムが自動的に情報更新をしてくれるので、情報の更新漏れや退会希望のユーザーに誤ってメルマガを送ってしまうリスクも避けられます。
メルマガ登録・変更フォームの設置により、顧客管理を最適化できるのです。
ターゲットに合わせたメルマガ配信が可能
登録フォームの利用により、メールアドレス以外の個人情報も取得できるので、ユーザーの属性に合わせた内容のメルマガ配信が可能です。
それらの情報をもとに地域や年代別で配信内容を変えたり、ユーザーが求めるサービスや商品に関してのメルマガ配信により、見込み客の獲得、そして購買率の向上にも繋がるでしょう。
配信デバイスに合わせた配信が可能
ユーザーが登録フォーム上で情報を登録した際に、PCやスマートフォン、タブレットなどの使用デバイスをシステムが把握できます。
スマホでは狭い画面でも見やすいように、PCでは画面幅を活かして多くの情報を見せられます。
顧客への長期的なアプローチをするにあたって、メルマガの読みやすさは非常に大切なポイントですので、使用デバイスにあわせてメルマガ配信できるのは大きな魅力です。
メルマガ登録フォームのデメリット
まずはメルマガ登録フォームのメリットをご覧いただきました通り、利用することで業務の効率化・メルマガ運営の最適化もできますので、一見デメリットは無いように思えます。
ただしメルマガ運営を成功させたいとお考えの方には、登録フォームの設置は必要不可欠の要素と言っても過言ではありません。ぜひ登録フォーム設置に向けてチャレンジしていただきたいです。
メルマガ登録フォームの作成方法
では実際にメルマガ登録フォームの作成方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
代表的な作成方法を5つご紹介します。
- Googleフォームで登録フォームを作成する
- WordPressのプラグインでメルマガ登録フォームを設置する
- HTMLでメルマガ登録フォームを構築する
- メルマガ配信システムで登録フォームを作成する
- ツールでデザイン性が高いメルマガ登録フォームを作成する
Googleフォームで登録フォームを作成する
まずは、無料のGoogleフォームを利用する方法です。Googleアカウントさえ持っていれば誰でもフォームの作成ができます。
顧客メールアドレスが少ない方で、ある程度登録者数を増やしてからメルマガ配信を始めたいことを考えている方にもおすすめです。
WordPressのプラグインでメルマガ登録フォームを設置する
WordPressでサイト運営をしている方は、メルマガ配信プラグインを利用して登録フォームの設置ができます。
しかしデザイン変更に CSSなどの知識も必要となることが多いので、初心者の方には少々難しいかもしれません。
メール配信機能がないものも多いので、メルマガ配信をするには追加でメール配信ツールを利用する必要があります。
しかし無料プラグインの配信ツールもあるのでWordPressに慣れている方は気軽に試すことができます。
HTMLでメルマガ登録フォームを構築する
自身で入力フォームを作成し、その内容を自社のサーバーのデータベースに登録するプログラムを開発すればメルマガ登録ページを作成できます。
ただし、プログラム開発に関する技術や知識が必要になるので、初心者にはハードルが高いです。
HTMLを扱うことができる方であれば、自作のメルマガ登録フォームにチャレンジするのもおすすめです。
メルマガ配信システムで登録フォームを作成する
登録フォーム作成機能があるメール配信システムにより、メルマガ登録フォームを作成できます。
無料プランやトライアルで利用できる配信ツールも多くあるので、顧客リストが多く集まってきたら有料に切り替えるなども可能です。
配信可能なメール数が多く、顧客分析やステップメールの機能があるので効果的なメルマガ運営に役立つでしょう。
メルマガ配信システムの選び方や基礎知識に関しての記事はこちらをご参考ください。
>>迷わず選べる!メール配信システムを7つ厳選!徹底比較してみた
ツールでデザイン性が高いメルマガ登録フォームを作成する
メルマガ登録フォーム作成に特化したツールを利用すれば、HTMLなどのプログラミングスキルがなくても、簡単にデザイン性が高くユーザーが使いやすいフォームを作ることができます。
セキュリティ対策がされているツールも多いので、顧客・メルマガ運営者の双方が安心して利用できるメリットがあります。
入力フォームを便利にする機能も多く搭載されているので、メルマガ運営を最適化してくれること間違いなしです。
有料のメルマガ登録フォーム
有料のメルマガ登録フォームはデザインテンプレートが充実しているので、HTML・CSSが詳しくない方でも簡単にデザイン性の高いメルマガを作成できるのが特徴です。
マーケティングをしっかりしたいと考えている企業さまには有料のメルマガ登録フォームの利用がおすすめです。
無料で使えるメルマガ登録フォーム
手軽にメルマガ登録フォームを設置でき、メルマガの配信機能もあるフォーム作成ツールをご紹介いたします。
オレンジフォーム:プログラミングの知識がなくても簡単にフォーム作成ができる。HTML・CSSで自由にカスタマイズできる自由度の高さが魅力。
formrun(フォームラン):他のシステムとのデータ連携が行えるので、効率の良い顧客管理ができる。
Zoho Campaigns(ゾーホー・キャンペーン):デザインテンプレートで簡単にフォームが作成できる。小さい会社でも導入しやすい。
acmailer(エーシーメーラー):昔からあるメルマガ配信ツールで信頼性が高い。広告が入らないのでストレスがない。
Mailchimp(メールチンプ):アドレス登録数・メール配信数が圧倒的に多い。アメリカ発の配信ツールのためインターフェースが英語。
メルマガ登録者数を増やすフォーム作りのコツ
登録フォームからなるべく多くの顧客情報を取得したいものですが、
登録者数を増やすためには、ユーザーが負担に感じないメルマガ登録フォームの設置を心がけましょう。
フォームを作る際には、ぜひ以下の5つのポイントを意識してみてください。
- 入力項目を最適化する
- エラーメッセージを表示する
- 登録をうながす魅力的なメリットを訴求する
- スマートフォンに対応する
- ABテストでフォームを改善する
入力項目を最適化する
顧客の個人情報がたくさん欲しいからといって多くの項目を設けたり、入力の仕方がよく分からないフォームでは、登録者数は増えていきません。
「ユーザーフレンドリーな作りになっているか?」を配慮してフォームを作成することは非常に大切なポイントです。
入力項目の最適化の方法は以下の3つです。
- 入力項目の数は必要最小限に抑える
- わかりやすい入力項目の設定
- 自動変換される入力書式で入力の負担を軽減する
入力項目の数は必要最小限に抑える
メルマガ登録者数を増やしたいのなら、入力項目は必要最低限に抑えるほうがよいでしょう。
項目は最低限に絞り込み、次にあげるようなものにしましょう。
- 性、名
- 生年月日または年齢
- 性別
- メールアドレス
または、「ダブル・オプトイン方式」での登録フォームにして、名前とメールアドレスのみを登録完了後、その他知っておきたい情報を収集するフォームを別に用意する方法もあります。
登録時のユーザーの負担も減り、有力な顧客情報を収集するのに役立ちます。
わかりやすい入力項目の設定
ユーザーがフォームに何を入力すれば良いのか、ひと目でわかるような項目を設置することを心がけましょう。
そのほか、名前の項目では性と名を分けて項目を作ったり、住所は郵便番号やマンション名を項目を分けて表示するなども有効です。
住所の入力欄は「〇〇県 〇〇区 1−2−3 マンション名」などのように入力例をあらかじめ記入しておくと、どうやって入力したらいいかわからない人の離脱を防ぐことに繋がります。
自動変換される入力書式で入力の負担を軽減する
入力書式が自動で変換されれば、電話番号やメールアドレスなどを入力する際の負担が軽減され、スムーズに入力ができます。
普段からスマホやPCの操作に慣れていないユーザー、隙間時間に登録をしたいユーザーの登録を取りこぼさないためにも、細かな手間を省く工夫をしていきましょう。
エラーメッセージを表示する
フォーム作成をする際は、バリデーション機能を備えたツールを選ぶようにしましょう。
このバリデーション機能を利用することで、事前に入力ミスを防ぐことができます。
エラー表示ができないフォームの場合、誤った情報が送信されてしまった時に適切にメルマガが登録者に到達しなかったり、正しい顧客情報が収集できないリスクが高まります。
登録をうながす魅力的なメリットを訴求する
メルマガに登録したユーザーの多くが、「メルマガ登録者限定の商品のプレゼントや割引情報をもらえること」に魅力を感じて登録をすると言われています。
このように限定、無料の訴求により、フォームのコンバージョン向上に繋がります。
メルマガ登録のメリットをうまく強調し、多くの登録者獲得に繋げましょう。
スマートフォンに対応する
スマートフォンでも見やすく、入力しやすいフォームにすることで、登録率を上げられます。
メルマガ登録フォームも同じことが言えるでしょう。見づらいレイアウトではユーザーはストレスを感じてしまいます。
スマートフォンでも見やすいフォントサイズや、ページの読み込み速度を早める工夫をして、登録率を高めましょう。
ABテストでフォームを改善する
ABテストによって、より登録者数が増えるフォームに改善できます。
どのようなキャンペーンが最もユーザーからの反応が良かったのか、最適なフォーム数は何項目なのか、ABテストツールを用いてより登録率の高いフォーム作成に繋げていきましょう。
メルマガ登録フォームを設置する時の注意点
個人情報の取り扱いや迷惑メール規制の法律、セキュリティ管理に関しては、メルマガ配信を行う前にしっかりと押さえておくべき重要なポイントです。
せっかく「メルマガ登録者を集めてメルマガ配信をしたい!」と思っていても、迷惑メールと摘発されてしまったり、情報漏洩してしまえばビジネス存続の危機にもなりかねません。
以下では登録フォーム設置の際に気をつけておきたい3つの注意点をご紹介します。
- 個人情報表示やメルマガが送られるという明記を徹底する
- メルマガの解除方法・メールアドレス変更方法の明記を徹底する
- 個人情報を守るためにフォームのSSL対応を徹底する
個人情報表示やメルマガが送られるという明記を徹底する
登録フォームを設置する際には、入力された情報をどのように扱うかを明記しましょう。
入力された情報の利用目的は、メルマガ配信やキャンペーン等の案内のためである。などフォームの見やすい位置に表示し、メルマガを送っても良いという同意を取ることが大切です。
メルマガの解除方法・メールアドレス変更方法の明記を徹底する
メルマガの解除方法や、登録情報の変更方法の明記を徹底し、読者管理を行うことも大切です。
これは総務省より定められた「特定電子メール法」によって、広告宣伝目的のメール配信を行う場合にはオプトアウトの設定が必須とされているためです。
円滑なメルマガ運営をするにあたって、怠ってはならない特定電子メール法の遵守。
詳しい内容は下記の記事でご紹介していますので、併せてご覧ください。
>>メルマガ配信者が遵守すべき法律“特定電子メール法”について
日本財団法人日本データ通信協会のWebサイトにおいても、詳しく解説されています。
個人情報を守るためにフォームのSSL対応を徹底する
お客様の個人情報を入力するため、個人情報が漏洩しないよう、SSL対応(サイトを介して行われる通信のやり取りを暗号化する)を徹底しましょう。
一方で自社システムを構築すると、SSL対応が抜けがちになってしまうので注意が必要です。
最適化したフォームでメルマガ登録者数を増やそう
メルマガ登録フォームを設置すると時間も場所も問わずいつでも登録者の受付を可能にします。
顧客の情報管理や分析も簡単にできるため、メルマガ運営の最適化を図れるようになるでしょう。
自社でメルマガ登録フォームを作成しようとすると、専門的な知識やスキルを要するほか、セキュリティの面でも注意が必要になります。
そのため、初心者の方にはメルマガ登録フォーム作成ツールの利用がおすすめです。
メルマガ配信システムの「オレンジメール」と連携できるので、メルマガ作成から配信までをシンプルな操作で完結できるのです。
どちらかに登録すれば無料プランはどちらも適応になりますので、ツール導入をお考えの方はぜひお試しください。