リストマーケティングを目的としてTikTokを活用する場合は、ユーザーの認知拡大から集客へつなげる流れが必要です。
その後、ユーザーの期待度を高めたうえでリスト登録を促す方法が有効です。
ユーザーをほかのSNS媒体や自社サイトに誘導するには、投稿をおすすめ欄に表示させることが重要です。
おすすめ欄では、フォロワー以外の多くのユーザーにも制作した動画コンテンツを見てもらえます。
TikTok広告やインフルエンサーを起用するなどの施策を取り入れ、ユーザーを飽きさせずに楽しく拡散できるようなコンテンツを制作しましょう。
TikTokの特徴とマーケティング上の注目ポイント
リストマーケティングにTikTokを活用するためには、まずTikTokの特徴を知っておく必要があります。
TikTokの特徴や注目すべきポイントを理解し、効果的に運用しましょう。
TikTokの特徴
TikTokは、15秒~3分程度の短い動画を制作し、投稿して共有できるプラットフォームです。
操作も簡単で、スキルがなくても動画投稿が可能なことから、若年層のユーザーを中心に人気が広まっています。
またTikTokは、YouTubeやTwitterといったほかのSNSに比べ、企業のマーケティング活用が少ないことが知られています。
これは、ほかのSNSに比べると新しい媒体で利用ユーザー数が少ないことや、若年層がメインユーザーであることが原因でしょう。
しかし近年、TikTokへの注目が高まっており、利用者数増加に伴って企業の参入も活発になると考えられます。
ターゲットや業界
TikTokのメインユーザーは、10代~20代の若年層です。
総務省の調査によると、TikTokの利用率は全年代で17.3%に対し、10代が57.7%、20代が28.6%と、ほかの年代を大きく上回っています。
参考URL:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf
40代以上のユーザーも一定数いますが、ビジネスでの利用も多く、純粋なユーザーとしては若年層が中心と考えてよいでしょう。
そのため、TikTokを活用したマーケティングは、10代~20代をターゲットとしている場合に有効です。
また、若年層の興味関心の強い業界やサービスに限定してマーケティングを行うことも大切です。
特にファッションや音楽、グルメ、化粧品などと相性がよいでしょう。
拡散力の高さとSNSへの連携
TikTokの特徴として、拡散力が高いことが挙げられます。
TikTokのコンテンツは、多くのユーザーが投稿した動画です。
動画編集などのスキルがなくてもアプリの機能を使えば制作できるため、投稿のハードルが低く、楽しさを共有する場として参加しやすい土壌が作られています。
また、コンテンツがほかのSNSとも相性がよく、連携により集客につなげやすい点も注目すべきポイントです。
特にYouTubeは同じ動画コンテンツをメインとしたプラットフォームのため、TikTok利用ユーザーが抵抗なく受け入れやすい傾向があります。
企業参入が盛んなYouTubeには競合が多く、ユーザーに認知してもらうにはさまざまな施策が必要です。
TikTokの短い動画でユーザーの関心を得て、より情報量を伝えられるYouTubeに誘導する流れを作ることは、ユーザー認知度アップに効果的な施策となるでしょう。
企業参入が比較的少ないTikTokを窓口にして、YouTubeにユーザーを連携することで、最終的な集客につなげられます。
ユーザーの年齢層が近い、Instagramへの連携もおすすめです。
Instagramではビジュアル重視の投稿が好まれるため、自社の商材によって使い分けるとよいでしょう。
リストマーケティングにおけるTikTok活用方法
TikTokをリストマーケティングに活用する場合は、集客のための認知拡大を目的に設定しましょう。
ユーザーは創造的でエンターテイメント性の高いコンテンツを楽しむことを目的として、TikTokアプリを使用しています。
直接的にメルマガ登録を促してしまうと、嫌悪感を与えてしまう可能性もあるでしょう。
加えて、TikTokの短い動画では、メルマガなどにリスト登録する魅力を伝えきれません。
ほかのSNSや自社サイトと連携して集客し、有益な情報提供によりユーザーの期待度を高めてからリストの収集をしたほうが効果的です。
TikTokのユーザーは反応率が高い傾向があるため、将来的に顧客となる可能性を秘めています。
目的をエンゲージメント獲得に設定し、自社のファン獲得を目指したコンテンツを制作しましょう。
ほかのSNSや自社サイトから集客するための入り口として、TikTokを間接的に活用してください。
TikTokを使った集客法
TikTokをリストマーケティングの集客に活かす方法をお伝えします。
特におすすめ表示を増やす施策は、認知拡大につながる重要な項目です。
TikTok広告の出稿も含めて検討するとよいでしょう。
ビジネスアカウントの開設
TikTokを運用するなら、ビジネスアカウントの開設は必須です。
無料で開設でき、個人アカウントでは使えない分析機能を活用できます。
分析機能では、投稿した動画の視聴回数や平均視聴時間、プロフィールの表示回数などの細かい確認が可能です。
投稿コンテンツやアカウントのさまざまな分析により、今後投稿するコンテンツの傾向やフォロワーの理解に役立ちます。
TikTokの効率的な運用につながりますので、積極的に活用してください。
また、ビジネスアカウントでは、プロフィール情報に企業情報やほかのサイトへのリンクを記載できます。
プロフィール情報は、ユーザーがリンク先を訪問するための判断材料とする重要な項目です。
TikTok広告やインフルエンサーの起用
TikTok広告の出稿は、ユーザーの認知拡大や拡散促進に効果的です。
運用目的や自社の商材、予算に適した広告を選び、実施しましょう。
TikTok広告には、下記の4種類があります。
起動画面広告
TikTokアプリの起動時に全画面に表示される、動画や静止画の広告です。
TikTokを起動したユーザーの画面に3秒~5秒表示され、外部リンクへの誘導もできます。
1日に1社限定の広告のため、訴求力は非常に高いですが、広告費用も約600万円と高額です。
インフィード広告
通常の投稿と同じように、おすすめ欄に全画面で表示される広告です。
投稿に紛れて表示されるため、ユーザーが広告感なく視聴でき、訴求力が高い点が特徴です。
いいねやコメントも可能で、ユーザーの反応をダイレクトに確認できます。
表示される場所などの条件により3種類に分かれていて、費用は約42万円~625万円以上と幅広い設定になっています。
#チャレンジ広告(タイアップ広告)
アプリ内のコンテンツページで、ユーザーにハッシュタグを付けた動画投稿を呼びかける、参加型の広告です。
商品やコンテンツの目的に合った動画配信をティックトッカーに依頼し、それを見たファンやユーザーの興味をひいてチャレンジへの参加(動画投稿)を促します。
広告を感じにくく、多くのユーザーの認知拡大につながり、投稿による拡散が見込める方法です。
費用は、#チャレンジに誘導するために行う起動画面広告やインフィード広告によって変動します。
ベーシックなプランで1,000万円から、ユーザーに人気のティックトッカーをキャスティングする場合では、合計で2,000万円を超えるケースもあります。
#チャレンジへのティックトッカー起用は、集客に大きな効果があります。
運用型広告(TikTokAds)
通常コンテンツに紛れて表示されます。
課金型の料金形態で、インプレッションやクリック、一定時間以上の再生、コンバージョンに応じて費用が発生します。
数千円から出稿が可能で、ほかの広告に比べ費用を抑えた広告運用ができる点が大きなポイントです。
動画制作用のツールやターゲティング機能も備わっているため、広告費用を抑えられます。
費用対効果の高い広告を考えているなら、運用型広告がおすすめです。
ほかの3種類は訴求力が高く、企業のブランディングに効果的ですが、高額な費用が掛かります。
しっかりとマーケティング戦略を練ったうえで実施しましょう。
おすすめ表示が重要
起動画面広告を除き、ユーザーが最初に目にするのはおすすめ欄です。
おすすめ欄に表示されると、フォロワーはもちろん、それ以外のユーザーにも見てもらえる確率が高まります。
おすすめ欄に表示する動画は、TikTokに搭載されたAIが、動画を見たユーザーの反応を評価して決めています。
動画ごとに、いいねやコメント、視聴時間などを分析し、評価が高い動画はおすすめ欄に表示されやすくなる仕組みです。
つまり、ユーザーが求める動画コンテンツを投稿することが、AIに高く評価され、多くのユーザーのおすすめ欄に表示されることにつながります。
具体的には、動画冒頭にユーザーの興味を引く見せ場を作ったり、ほかのユーザーにも知ってほしいと拡散したくなるような、感情を動かす内容を入れたりする方法がおすすめです。
ユーザーの興味を引く魅力的なコンテンツを制作し、おすすめ表示を狙いましょう。