- メルマガの開封率を上げたい
- クリック率を上げたい
もし、このような悩みをかかえていらっしゃるのであれば、メルマガ運用を見直す必要があるかもしれません。
なぜなら、どちらの悩みも「検証」と「改善」によって解決できるからです。この2つはメルマガを運用するうえで最も大切です。
では、どのように検証と改善を行っていけばいいのでしょう。
その方法の1つが、今回紹介するメルマガのABテストです。
今回は、メルマガ運用において欠かせないABテストについて解説します。
メルマガのABテストとは件名や本文を改善するテスト
まずは、メルマガのABテストについて簡単に解説します。
たとえば、メルマガのタイトルを2つ用意して、どちらの開封率が高いのかを調べれば、読み手が興味を持ちやすいタイトルを知ることができます。
もちろん、タイトルだけでなく本文の違いも試すことが可能です。これらのテストを繰り返しながら、読まれるメルマガに近づけていくことができます。
メルマガのABテストのやり方・手順
では、実際にどのようにABテストを実施していけばいいのでしょうか?
ここでは以下の5つのABテストのやり方と順序について解説します。
- 目的を明確にする
- 仮説を立てる
- ABテストのサンプルの数を決める
- ABテストを実施する
- 結果を評価する
目的を明確にする
ABテストを行うときに、最も大切なのが目的になります。これは、他のマーケティングにおいても同様です。
当然、目的がなければテスト結果というデータを集めても、意味がありません。
使えないデータを集めても、時間と労力が無駄になってしまいます。
このような事態を避けるためにも、まずは目的を明確にしておかなければいけません。
- なぜABテストを実施するのか?
- どのようなゴールを目指すのか?
- なんのためのデータを集めるのか?
目的が明確にできていないと感じたときには、以上の問いに応えていくことで、最初の目的が見つけやすくなります。
仮説を立てる
ABテストを実施するときには、仮説を立てるようにしましょう。
なぜなら、仮説を立てながら運用すると、時間を大きく短縮できるからです。
思いつくまますべての項目に対してテストをしていくことになるからです。
これでは、いつまで経っても前に進むことはできないでしょう。
実際、すべてをABテストで検証することは現実的ではありません。
だからこそ、テスト前に仮説を立てることが重要になるのです。
仮説を立てることで、テストする内容が見えるようになります。
この場合、具体的な数字を入れたタイトルと、数字を入れないタイトルのAパターンBパターンでテストを実施すると、違いが見えるようになります。
仮説を立てることで、テスト内容が具体的になり、大きく時間を短縮できるのです。
ABテストのサンプルの数を決める
ABテストの実施時には、集めるサンプル数を意識しなければいけません。
当然、多ければ多い方がいいのですが、限られた労力と時間の中ではできることも限られています。
そこで、どの程度のサンプル数を集めるのかを最初に決めておく必要があるのです。
この時、開封人数がAで8人、Bで5人だったとしても、これだけではAのメルマガの方が効果が高かったとは言い切れません。
なぜなら、サンプル数が少なすぎるからです。
では、いくつのサンプルがあればいいのでしょう。実は、明確な数字はありません。
ただし、指標となるものは存在します。それが、標本調査です。
母集団から抽出する人数をサンプルサイズと呼び、サンプルサイズを計算すれば、いくつのデータを集めたら統計的に意味があるのかがわかります。
サンプルサイズの計算方法は複雑なのですが、メルマガ配信ツールの機能を使えば、サンプルサイズを自動で計算できます。
ABテストを実施する
ここからは、実際にABテストを実施する方法について解説していきます。
ABテストを実施する方法には「メール配信システム」と「マーケティングオートメーション」の2種類が存在します。
メール配信システム
メール配信システムとは、メルマガ配信や分析に特化したシステムです。
ただしコストが発生するので利用するサービスには注意が必要です。
もし、使用するサービスに迷っている場合は、オレンジメールはいかがでしょう?
無料版は半年間無料、有料版ならば30日間無料なので気軽に試せます。
メール配信サービスは「設定が難しい」「説明が分かりにくい」といわれていますが、オレンジメールなら、はじめての方でも5分の動画マニュアルをみれば、具体的な操作がわかるので安心です。
マーケティングオートメーション
マーケティングオートメーションはマーケティングの自動化と効率化を実現するツールです。
もう少し踏み込んだマーケティングを目指したい場合は、一度、導入を検討してみてもいいでしょう。
詳しい説明はこちらをご覧ください。
>>マーケティングオートメーションの意味と導入時の注意点は?
結果を評価する
テスト後は、結果の評価を行います。
評価は「Aの方が効果があった」「Bの方が効果が高かった」だけで終わらないようにしましょう。
結果だけを見ても意味がありません。
得られた結果を分析してメルマガの質を高めていくことを意識しましょう。
以下の点に注意すると、次のテストにつなげられる問いが見つけやすくなります。
- AとBの結果の要因はなにか
- 仮説との違いはなにか
- 結果を応用できないか
- 結果から仮説を立てられるか
メルマガのABテストの改善ポイント
繰り返しになりますが、ABテストを実施する目的は検証と改善にあります。
つまり、本当に大切なのはここからの作業だということです。
ここからは、ABテストの結果を基にした3つの改善ポイントについて解説していきます。
- タイトルの改善
- 差出人の改善
- 本文の改善
タイトルの改善
メルマガが開封されるかどうかは、タイトルによって決まるといっても大袈裟ではありません。
では、よいタイトルとはどのようなタイトルでしょう?
これが正解という答えはありませんが、ターゲットとバリュー(提供価値)を明確にすると読まれる可能性は高まると言われています。
詳しくは以下のページをご覧ください。
>>メルマガはタイトルが命!“3つのNot”を知って開封率をUP
難しく考えるよりも、まずはこれらを意識して、仮説を立てテスト用のタイトルを2つ用意してみましょう。
差出人の改善
タイトルの重要性は知っていても、差出人が重要だと感じている方は少ないかもしれません。
しかし、差出人もタイトルと同じぐらい開封率に影響を与えます。
もし、メールを確認したときに差出人が「noreply」となっていたらどうでしょうか?
機械的な感じがして開封しない方も多いと思います。
どこから来たメールなのか、すぐ分かるように、差出人名をサービス名に設定するのも一つの方法です。
また、個人名にすると親近感を持たれやすくなります。複数の候補がある場合は、ABテストを実施して効果を検証しましょう。
本文の改善
ここからは本文の改善ポイントについて見ていきます。
本文は以下の要素で構成されています。
- ファーストビュー
- リンクの数と配置の改善
- デザイン
- GIF画像
- 文字フォント
それでは、次章から詳しく解説していきます。
ファーストビューの改善
ファーストビューとはメルマガを開いたときに表示される画面のことで、メルマガの読了率やクリック率に影響を与えます。
そのため、ファーストビューは非常に重要な要素となるわけです。重要だからこそ、繰り返しの改善が大切になります。
CTAとは「Call To Action」のことで、日本語では「行動喚起」と訳され、訪問者を次の行動に誘導したり、次の行動を喚起するためのイメージやテキストを指します。
CTAの配置場所をテストして、最適な場所を見つけられればクリック率を上昇させることも可能です。
リンクの数と配置の改善
読者に、しっかりとアピールするためには、リンクの数と配置が大切になります。
当然ですが、大切だといっても数を増やすだけでは意味がありません。
リンクの数や配置する場所はクリック率を上げるうえでも非常に大切になるので、テストを重ねて改善しましょう。
デザインの改善
デザインは最初に飛び込んでくる情報です。
つまり、本文を読む前に読者に影響を与えてしまうということです。
ただし、デザインは短期間で身につけるのが難しいのも事実です。
解決策としては、あらかじめ用意されているメルマガのテンプレを利用する方法があります。
GIF画像の改善
目を引くという点で見逃せないのがGIFのような動く画像の存在です。
実際、動くグラフィックがあると、多くの人はその画像に意識を向けます。
ただし、その前には注意しなければいけないポイントもあります。それが、ブランドイメージや顧客層とかけ離れないようにする点です。
目を引くからといって、単純に使えばいいと考えるのではなく、効果的に使う方法を探しましょう。
もちろん、使わない方がいいケースもあります。効果が気になる場合は、画像パターンとGIFパターンでテストしてみると1つの指標が手に入ります。
文字フォントの改善
テキストは文章だけでなくフォントや色にも気を配る必要があります。
なぜなら、フォントや色もクリック率に影響を与えるからです。
可読性が高く、長文に向いているフォントもあれば、インパクトが強く可視性が高いフォントもあり、その種類は想像以上に豊富です。
だからこそ、テストしてみる価値があるのです。もちろん、色が与える影響も見逃せません。
こちらも、ブランドイメージや顧客層を意識して数パターン作成してテストしてみる必要があるでしょう。
メルマガを配信する曜日と時間の改善
メールを送信する最適な日時は火曜日の午前10時だという説があります。
だからといって、メルマガの配信日時をこの時間に決めるのが正しい選択とは限りません。
なぜなら、人によって生活スタイルには違いがあるからです。
顧客層を意識して、開きやすい環境や時間をイメージしながら、いくつかのパターンをテストによって試しましょう。
メルマガを配信する頻度
メルマガ運用において注意しなければいけないのが配信頻度です。
配信頻度によっては登録解除に至ってしまうケースもあるからです。
情報を届ける側からすれば、少しでも多くの情報を届けたいと思います。しかし、受け取る側の気持ちを考慮しなければいけません。
この点はテストといえども、注意が必要です。
これらの点を踏まえながら配信頻度を決めていく必要があります。
メルマガのABテストを行うメリット
メルマガのABテストを行うメリットは、メルマガの質を高めていくだけではありません。
それ以外にもメリットは存在します。
ここではABテストによって得られる2つのメリットについて解説していきます。
自社で実施しやすい
1つ目のメリットは「自社で実施しやすい」です。
実は、ABテストを実施するときには、難しい専門知識は必要ありません。
また、基本的には大きな費用もかかりません。簡単にトライできるのです。
ABテストを実施するために必要なものは多くないのです。
最初は仮説を立てるのが難しく感じるかもしれません。
しかし、比較的簡単にトライできるタイトルや差出人から始めると要領を掴めるようになっていきます。
成約率などが向上する
2つ目のメリットは成約率などの向上です。開封率やクリック率が向上すれば、自然と成約率も上昇します。
得られた結果を分析して改善を繰り返すと、メルマガの質が向上して、結果的に成約率も上昇するのです。
繰り返していくことで、更にメルマガの質は高まっていくのです。
当然ですが、継続していけばいくほど、質は向上し続けます。
メルマガのABテストを行うデメリット
ここまでメルマガのABテストのメリットを紹介しました。続いて、デメリットを紹介します。
ABテストには以下の3つのデメリットが存在します。
- 2重に労力がかかる
- 効果検証に時間がかかる
- 機会損失の可能性がある
次章から、詳しく解説していきます。
2重に労力がかかる
ABテストを行う際にはAパターンとBパターンで用意したメールを送る必要があります。
つまり、2回分の配信設定が必要になるのです。これは、工数が増えることを意味します。
そのため、工数確保の難しさがデメリットの1つになるのです。
この問題はスケジュール管理を見直すことで対策できますが、慣れるまではある程度の試行錯誤が必要になるでしょう。
効果検証に時間がかかる
2つ目のデメリットは「時間がかかる」です。ここでいう時間には2つの意味があります。
実際「時間がかかる」というデメリットによって、ABテストを辞めた企業も少なくありません。
対策としては、作業分担しながら複数人で運用する方法があります。
ただ、目的を全員が共有できていなければ、正しい分析が行えない場合もあるので、その点は考慮しなければいけません。
機会損失の可能性がある
3つ目のデメリットが「機会損失の可能性がある」です。
ABテストはAパターンとBパターンの2つのメルマガを送信します。
対策としてはAB両方とも何回かに分けて配信する方法があります。
小分けにすると軌道修正が可能になり、途中でどちらか1つのメルマガに切り替えることが可能になります。
メルマガのABテストの注意点
メールマーケティングの成果を高められるABテストですが、いくつか注意しておかなければいけない点があります。
ここからはメルマガのABテストを実施するときの注意点を紹介していきます。
指標を決めていない
ABテストを実施するときに最も大切になるのが、目的の明確化です。
目的が明確になっていなければ、何をテストすればいいのかさえ分かりません。
この場合、開封率に影響を与えているのは「タイトル」や「差出人」であることが予想できます。
その結果「タイトル」や「差出人」でテストする流れが見えてくるのです。
目的をより明確にしたければ、具体的な数値を意識しましょう。
開封率を〇%以上にするといった設定を決めておくと、目的の達成に足りないものを探すようになり、より仮説を立てやすくなります。
インパクトの大きい要素から検証する
ABテストを実施したいけれど、どこからテストすればいいのか分からないという方もいらっしゃいます。
実はABテストを実施する際には、取り組む順番が大切になるのです。
なぜなら、インパクトの大きい要素の方が改善率が高くなるからです。
まずは、開封率の上昇を目指し、タイトルや差出人といったインパクトの大きい要素から試してください。
比較対象以外の条件を揃える
ABテストはシンプルでなければいけません。
なぜなら、シンプルでなければ比較が難しいからです。
また、複数の要素を同時に比較するのも避けてください。
2つ以上の要素を比較してしまうと、どの要素で差が出たのかが分からなくなるからです。
正しい比較が行えるように、比較する要素は1つに絞り込む必要があります。
サンプリングに偏りがないようにする
サンプリングに偏りがでると正しい比較はできません。
なぜなら、ライフスタイルが大きく違うからです。
ここまで極端にならなくても、気をつけなければデータの偏りは簡単に起こってしまいます。
では、偏りをなくすためにはどうすればいいのでしょう?
ポイントは無作為抽出にあります。
難しく感じるかもしれませんが、メール配信ツールの機能を使えば、無作為抽出による結果を簡単に手にできるので、ここでは偏りがあってはいけないという点を覚えておいてください。
メルマガのABテストを活用して売上UPにつなげよう
成果を上げるメルマガは優秀な営業ツールであり、自社にとっての大きな武器になります。
しかし、成果を上げるメルマガ運用は簡単ではありません。
実際、メルマガを運用していても満足できる結果を手にしている企業は多くありません。
その理由は、正しい検証と分析、改善がなされていない点にあります。
テストを繰り返していけば、開封率やクリック率が上昇していき、結果的に成約の確率も上昇します。
ABテストを実施するのに、難しい専門知識は必要ありません。
ツールがあれば、すぐに開始できるのです。
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メルマガ運用に悩みがあれば、まずは無料版で開封率を上げるためのタイトルテストを試してください。
得られる効果は決して小さくないはずです。