MAツールを使って自社のメールマーケティングに活かしたいけれど、費用に見合った成果が出せるのか?
MAツールとメール配信システムのどちらかを導入したいが、選定で迷っている…
そんなお悩みをお持ちの担当者は多いのではないでしょうか。
この二つのツールは機能や役割が異なっているため、まずは両者の違いや特徴を知り、自社に必要な機能を見極めるのが大切です。
また、単にコストをかけて多機能なツールを導入したとしても、機能を使いこなせず成果に繋がらない…ということにもなりかねません。
せっかく導入するのであれば、費用対効果もしっかり考えたいものです。
MA(マーケティングオートメーション)とメール配信システムの違い
まず初めに、MAとメール配信システムとの違いについてご紹介します。
メール配信システムは、メールマガジンの配信、ステップメール機能などメールマーケティングに特化したシステムです。
MAツールとは、マーケティングの一連のプロセスを自動化し、効率化するための総合ツールやソフトウェアのことです。
メールマーケティングの成果を出すためには、自動化は必要不可欠です。
MAツールの導入をお考えの方は、ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
MAツール・メール配信システムを比較すると?
行いたいマーケティングのイメージに沿って、どちらのツールが自身に合っているのかを比較しましょう。
メール配信ツールは顧客リスト管理機能、リストに対してのメール配信機能に加え、HTMLメール作成、バックナンバー管理(過去に配信したメルマガの管理)、メールマガジン登録・解除フォームの設置などが使えます。その名の通り、メール配信に特化しているツールです。
価格は比較的安価で、プランによりますが月々数千円から導入でき、無料トライアルのあるツールも多いです。
MAツールは顧客の情報収集をし、興味関心やWeb上の行動をもとにマーケティングを行う仕組みが備わっています。Webの閲覧履歴からポップアップを表示し、メルマガ登録フォームへ誘導したり、ある行動をとった顧客に対してメールを送信したり、ステップメールのシナリオ変更・停止をすることもできます。リストの行動と、メールマーケティングを連動させられる点でメール配信ツールよりも優れているのが見てとれます。価格は比較的高めで、初期費用・月額数万円台が平均ですが、近年では費用を抑えたツールや、無料トライアルのあるツールもあります。
MA(マーケティングオートメーション)のメリット
比較表を見ていただくとわかるように、メルマガ配信に特化したメール配信ツールに対して、MAツールはマーケティング全体を管理できるというメリットがあります。
その具体的な内容を見ていきましょう。
潜在顧客のナーチャリングがスムーズになる
最大のメリットは顧客管理システムとメールマーケティングを連携できることです。
それにより、潜在顧客のナーチャリングや、データ・ノウハウの社内共有をスムーズに行うことができます。
「URLをクリックした人」、「資料請求をした人」など、リストの過去の行動履歴をもとにターゲティングができます。
このように、多くの情報を関連付けて管理できるとより正確で効率的なマーケティングが行えます。
オフラインの顧客データを扱える
BtoBマーケティングでは、展示会やセミナー、キャンペーンなどのオフライン施策を行っている企業も多いでしょう。
MAツールは、Webサイトへのアクセス数などインターネット上の情報だけでなく、オフラインの顧客の行動管理も行えます。
オフライン施策で得た名刺やアンケートなどリスト情報をデジタル管理したり、オフラインイベントへの接触履歴を保管し、スコアリングに利用することもできます。
また、サイト上に設置した問い合わせ・申し込みフォームの登録数の測定をすることで、オフラインで顧客がどんな活動を行っているのかデータ管理もできます。
細かいシナリオ設定が可能
MAツールはメール配信システムよりも豊富な方法で、リストの選分けが可能です。
顧客の行動・興味に合わせて、よりきめ細やかなメルマガのシナリオ設定ができるようになるので、顧客のナーチャリングには非常に効果的です。
今はメルマガを通じてマーケティングを行っているが、将来的にはメールやWeb接客ツールを通じて顧客との関係構築をし、受注後の関係維持ができる仕組みを作りたい。と考えている企業にはにおすすめです。
MA(マーケティングオートメーション)のデメリット
メリットが多く得られるMAツールですが、企業によってはデメリットや課題になる点もあります。
ただし、事前の準備を怠らなければ防げる内容なので、導入前に把握して対策を練っておきましょう。
運用にコストがかかる
ほとんどのMAツールは、月額費用がかかる料金形態になっており、利用頻度にかかわらず毎月一定の金額を支払う必要があります。
多機能なMAツールは導入費用・月額費用で数十万円以上のコストがかかることもあります。
MAツールの導入が初めての企業にとっては、全ての機能を使いこなすことは難しいため、必要最低限の機能があり、無理なく導入できるツールを選ぶのがポイントです。
また、導入の際の費用だけでなく、運用体制の構築にもコストがかることも予算に入れておくべきです。
また、高性能なツール使いこなすには、専門知識をもった人材が必要になります。
自社でリソースを確保できない場合には、新たにマーケターを採用する可能性があることも念頭に入れておく必要があるでしょう。
導入や利用の難易度が高い
導入したけれど、機能を使いこなせずメール配信ツールと同じ使い方をしていたり、ほとんど利用していない企業が多いことも現状です。
導入当初はコストをかけて運用していたが、コストばかりが膨らみ、なかなか成果が出ずに利用やめてしまった企業も少なくありません。
運用コストの項目でも触れたように、初めてMAツールを導入する場合には、多機能性よりも使いやすさやに重視し、費用対効果を考えた選定をすることをおすすめします。
初期の業務量が増えることがある
MAツールの導入初期は、一時的に業務量が増えることがあります。
顧客のナーチャリングをする際には必須な、メルマガやブログ、ホワイトペーパーなどの「コンテンツ」の用意がない場合は、新たに用意する必要があるでしょう。
コンテンツの作成は、製品比較をする段階から初めておくと、負担を軽減できるようになります。
また、顧客がどんな情報に興味をもっているのか、営業担当にヒアリングをしたり、ターゲットやテーマをある程度明確にしておくと、導入後に慌てて準備をすることもなくスムーズでしょう。
メール配信システムのメリット
メール配信システムの特徴はMAツールと比べて、導入・運用費用が安いことです。
初心者でも使いやすい仕様のツールが多く、導入難易度が低いので、マーケティングツール初心者におすすめです。
メールマーケティングに特化した機能が豊富です。
例えば、絞り込み配信(セグメント配信、ターゲット配信)でリストの属性によって配信するメルマガのコンテンツを変えることや、ステップ配信で決まったストーリーに沿って、定期的にメルマガの配信ができます。
また、メールの到達率を高める仕組みが備わっていることも大きなメリットです。
メール配信速度を調節する機能、同じIPアドレスからメールが送られていると認識されないため対策や、迷惑メールやスパム判定、サーバー処理の遅れによるサーバーダウンを防ぐ機能も備わっています。
メール配信システムのデメリット
メール配信に特化したツールなだけに、メールマーケティング以外には使えないデメリットが挙げられます。
広告の運用やオウンドメディアなど、メール以外にもマーケティング施策をしている企業にとっては、メール配信システムの機能だけでは物足りないと感じるでしょう。
顧客の行動に連動したメール送信ができないので、行動履歴に応じたアプローチを可能にするMAツールに比べると、効率性に劣ると言われています。
しかし、現在はあまりマーケティングには取り組んでおらず、まずはメール配信ができれば良いとお考えの企業は、低価格で使い勝手の良いメール配信システムから初めることをおすすめします。
メールマーケティングに慣れてからMAツールの導入を検討してみるのも良いでしょう。
こちらの記事では、メール配信システムの選び方や基礎知識を解説しています。
ぜひ合わせてご覧ください。
>>迷わず選べる!メール配信システムを7つ厳選!徹底比較してみた
自社に合ったMAツール・メール配信システムを選ぼう
今回は、MAツールとメール配信システムの違いについてご紹介しました。
どちらもメールマーケティングに使われる点は共通していますが、搭載される機能や運用の目的が違います。
メール配信システムであれば、高度な専門知識がなくても運用できるので、メールマーケティング初心者におすすめです。
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