- ステップメールでメール配信を自動化したい
- ステップメールによる自動化を成功させて、効率的に売上を上げたい
企業のメールマーケティング担当になり、このように考えている方も多いのではないでしょうか。
ステップメールによる自動化を成功させるには、仕組みを理解したうえでコツを押さえた運用を行うことが重要です。
ステップメールに関するよくある質問も紹介するので、ぜひこの記事を参考に運用し、ステップメールの販売自動化を成功させてください。
ステップメールとは
ステップメールとは、設定したスケジュールに沿ってあらかじめ用意したメールを順番に配信する、メールマーケティング手法のひとつです。
資料請求やメール配信登録といったユーザーのアクションを起点として、複数のメールをスケジュールに沿って自動配信します。
メール内容の作成など、事前準備は必要となるものの、開始したあとはユーザーに合ったタイミングで自動配信されるため、管理者の手間がかかりません。
企業の信頼獲得から成約までの流れを自動化できることから、多くの企業で採用されている方法です。
ステップメールのメリットやデメリット、メルマガとの違いについては、以下の記事で解説しています。
詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
>>ステップメールとは?メルマガとの違いや売上アップの戦略を徹底解説
ステップメールで販売を自動化できる仕組み
では、どのようにステップメールを活用して販売を自動化するのでしょうか。
販売を自動化する流れは、以下のとおりです。
①広告→LP→登録
まずは集客の入り口に広告を活用し、LPにユーザーを誘導します。
LPで配信するメールの魅力を伝え、登録につなげましょう。
②ステップメールで教育
メール配信登録を起点として、ステップメールの配信を開始します。
有益な情報を出し惜しみせずに提供し、ユーザーの知識や意識を向上させ、関心度合いを高めていきます。
③セールスライティングや動画、セミナーで販売
最終的にユーザーの購入意欲を強め、メールや動画視聴、セミナーなどから販売につなげます。
ステップメールでは、上記の流れに沿って自動配信するため、手間をかけずに自動で販売を促進できます。
ユーザーの知識や関心を高め、購入意欲が強くなったタイミングでセールスすることが、販売を自動化するポイントです。
ステップメールの自動化を成功させる3つのコツ
ステップメールの自動化を成功させるコツは、以下の3点です。
- ステップメールの作り方を把握する
- LPを最適化して登録者数を増やす
- 販売の成約率を上げる
ひとつずつ説明します。
ステップメールの作り方を把握する
ステップメールの効果を高めるには、ユーザーの興味・関心度合いに合わせた最適なメールコンテンツを配信する必要があります。
配信するタイミングにユーザーがどのような情報を求めているのかを理解し、コンテンツを作成しましょう。
そのためには、やみくもにコンテンツ作成から取り組むのではなく、配信の目的やターゲット設定といった基本的な分析から行うことが重要です。
以下は、ステップメールの作り方を順番に記載した表です。
表を参考に、段階的に進めてください。
【ステップメール作成の流れ】
手順 | ポイント |
目的や目標を明確にする | ユーザーに取ってもらいたいアクション、最終メールの送信により、自社が達成したい目標を決める |
ターゲットを決める | 目標達成には、どのような悩みやニーズをもったユーザーを対象にするか考える |
カスタマージャーニーマップを作る | 購買意欲の段階ごとに、配信タイミング・必要となる情報を分析する |
シナリオを作る | ユーザーの悩み・ニーズを満たす配信の流れを決定する |
本文をライティングする | シナリオの流れに沿って、ユーザーに「引き続き読みたい」と思わせるような本文を作成する |
配信を設定する | メール配信システムやMAを活用し、配信スケジュールを設定する |
配信テストをする | 運用前に必ず配信テストを実施し、設定どおりに配信されるかをチェックする |
効果測定と分析・改善を行う | 効果測定分析によりステップメールを改善し、コンバージョン率を高める |
各項目の詳しい説明やポイントについては、こちらの記事で解説しています。
併せてご確認ください。
>>ステップメールの作り方ロードマップ!成功事例や配信のコツも徹底解説
LPを最適化して登録者数を増やす
ステップメールの登録者数を増やすために、以下3つのポイントを押さえてLPの最適化を実施しましょう。
- 魅力のあるステップメールを作成し、LPでコンテンツの一部を開示する
- ステップメール提供者の実績を見せ、情報の信頼度を上げる
- ステップメールの配信理由を明確に伝える
魅力のあるステップメールを作成し、LPでコンテンツの一部を開示する
LPでは「登録すると無料で有益な情報が届く」と魅力を伝えるだけではなく、実際のコンテンツを一部開示することがおすすめです。
登録者数を増やすには、
①ステップメールのコンテンツ自体にユーザーを引き付ける魅力があること
②コンテンツの魅力がしっかりと伝わるLPであること
が大変重要です。
LPで配信コンテンツの有用性を実感させ、ユーザーに登録を決断してもらわなければなりません。
「先にコンテンツを開示してしまうと、メール配信登録につなげられないのでは?」と感じる方もいるでしょう。
しかし、どんなに魅力的なコンテンツを作成しても、そもそもユーザーに必要性が伝わらず登録してもらえなければ届けられません。
魅力的なコンテンツを作成したうえで、LPで魅力を十分にアピールし、登録につなげましょう。
ステップメール提供者の実績を見せ、情報の信頼度を上げる
素性のわからない人から提供された情報を信頼する際は、抵抗があるものです。
実績と言っても、大きな功績である必要はありません。
提供者のプロフィール情報や経歴、今までの成果などを伝えましょう。
読者・利用者からのおすすめコメントなども、信頼度を高める効果が見込めます。
ステップメールの配信理由を明確に伝える
無料でメール配信する理由についても、明確に伝えることがおすすめです。
有料級の情報にもかかわらず無料で提供されることに対して、疑問を持つユーザーもいます。
ユーザーの心情を考え、情報を提供するようになった経緯や配信の目的を伝えて、安心して登録しやすい状態に導くことが大切です。
>>メルマガ集客にLP(ランディングページ)は必須!登録者数が増える構成のコツ
販売の成約率を上げる
ステップメールによる成約率を上げるには、以下3つのポイントが重要です。
- 信頼関係を構築する
- 販売するタイミングを最適化する
- 限定性を訴求する
信頼関係を構築する
ステップメールでは、ユーザーとの信頼関係を構築することが大切です。
まずは、接触頻度を上げて提供者に対する信頼を獲得し、情報の有用性を理解してもらいましょう。
とくにステップ序盤はユーザーの悩みや疑問を解消し、信頼関係構築に注力してください。
信頼関係を構築したうえで、自然な形でセールスを伝えることがポイントです。
販売するタイミングを最適化する
ステップメールで販売につなげるタイミングは、非常に重要です。
セールスが多いと登録してくれたユーザーの興味・関心を削ぐ危険性があり、反対にセールスが少ないとチャンスを逃してしまいます。
配信コンテンツを読んだユーザーにどのような感情になってほしいか、どこで購入意欲を高めたいかを考え、販売するタイミングを見極めましょう。
しっかりと一連の流れを作り、最適なタイミングで販売することで、成約率を高められます。
限定性を訴求する
ユーザーのアクションを促進するには、限定性の訴求が効果的です。
そのため、「先着◯名限定」「◯日以内の契約で割引」のように限定性を伝え、今すぐ行動を起こすメリットを感じてもらうことが大切です。
ユーザーから「チャンスを逃して損したくない」という感情を引き出すことで、成約につなげられます。
ステップメールのよくある質問
ここからは、ステップメール活用に関する、よくある質問を紹介します。
ステップメールの自動化で、効率的に売上を上げたいと考えている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
ステップメールはHTMLメールを使うべき?
ステップメールは、HTMLメールで配信することがおすすめです。
ステップメールの運用効果を上げるには、さまざまな指標で配信効果を測定し、改善していく必要があります。
しかし、通常のテキストメールでは開封率などが測定できません。
そのため、改善施策を立てやすいHTMLメールの利用が向いています。
ECサイトで商品を販売するときはステップメールを使うべき?
ECサイトのなかでもステップメールの有効性が高いのは、高額商品やBtoB向け商材を扱うジャンルです。
高額商品やBtoB向け商材は、費用やサービス内容、購入後のサポートなど、しっかりと検討してから購入に至る傾向があります。
とくにBtoBでは、信頼できない企業との取引は敬遠されやすいため、ステップメールの活用が有効です。
反対に日用品のような、低単価で継続購入が見込めない商品を扱うECサイトでは、効果が出にくい可能性があります。
ステップメールのシナリオの書き方は?例文はある?
ステップメールのシナリオは、テンプレートを参考に書くと内容に一貫性が出やすいためおすすめです。
ステップメールの全体像を把握し、ユーザーとコミュニケーションを取れるように、有益な情報を簡潔に伝えましょう。
全7通のステップメールの流れを、一例として記載します。
- 1通目:登録のお礼・自己紹介・無料プレゼント
- 2通目:メールの目的・読者のメリット・問題提起
- 3通目:問題解決・有益な情報
- 4通目:問題解決・ストーリー
- 5通目:問題解決・具体例
- 6通目:お客様の声・体験談
- 7通目:購読のお礼・CTA
こちらの記事で、ステップメールの書き方やシナリオ例文、構成テンプレートを紹介しています。
併せてお役立てください。
>>【テンプレート付き】ステップメールのシナリオの例文・書き方のコツ
ステップメールの成功事例はある?
ステップメールを活用した成功事例を2つ紹介します。
【英会話スクールの事例】
YouTubeやFacebookなどの広告で集客を実施したところ、年2回の募集で1回当たり約1万人の読者が集まりました。 ステップメールでは、英会話スクールのこだわりやノウハウを詰め込んだ動画も活用しながら、ユーザーの興味・関心を強めることに成功。 さらに有益な情報を望むユーザーに向けて無料セミナーを開催した結果、年間1億円にも及ぶ売上を実現しました。 約3年間運用し、ほぼ同様の結果が出ています。 |
【飲食店経営者向け集客塾の事例】
広告で集客方法を知りたい飲食店経営者を集め、約4,500人の読者に対しステップメールで情報を配信しました。 ステップメール終了後は、セミナーに参加してもらい契約を獲得。 その後、契約に至らなかったユーザーに対してのフォローも実施し、7500万円の売上を実現しました。 |
どちらも無料から利用可能なメール配信システム「オレンジメール」を使用した事例です。
ステップメールの作り方や配信方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>ステップメールの作り方ロードマップ!成功事例や配信のコツも徹底解説
ステップメールとLINEのステップ配信との違いは?
LINEのステップ配信は、簡単に言うと「LINEツールを使ったステップメール」です。
ステップメールと同様に、LINEユーザーのアクションなどを起点として、あらかじめ作成したメッセージを自動配信する仕組みを指します。
ステップメールとLINEのステップ配信には、以下の違いがあります。
- 到達率、開封率、クリック率などが違う
- アカウントが消されるリスクがあるかどうか
- メールアドレスのリストが取れるかどうか
- BtoC向け(飲食店などの店舗ビジネス)はLINEが向いている
- BtoB向け(法人営業)はステップメールが向いている
対象が異なることやリスト保有の観点から、リソースがある場合はステップメールとLINEのステップ配信を組み合わせて運用することがおすすめです。
LINEのステップ配信のメリットや配信のコツについて、以下の記事で詳しく解説しています。
併せてご確認ください。
>>ステップメールとLINE公式アカウントのステップ配信の違いは?
ステップメールが利用できるメール配信システムは?
メール配信システムのなかには、ステップメールを利用できない、シンプルなメール配信機能のみを提供している企業もあります。
そのためステップメールを活用したい場合は、利用可能かチェックしたうえでメール配信システムを選ぶとよいでしょう。
ステップメールが利用可能なおすすめのメール配信システムは、以下のとおりです。
- WEBCAS e-mail
- オレンジメール
- MyASP
- BENCHMARK
- める配くん
- ワンステップメール
- Zoho Campaigns
- AutoBiz(オートビズ)
なお、メール配信システムを選ぶときは、料金や配信ステップ数はもちろん、しっかりとした効果測定機能があるシステムを選ぶことが重要です。
効果測定機能が充実しているとより細かく改善点を分析できるため、ステップメールの成約率向上につなげられます。
こちらの記事では、紹介したおすすめのメール配信システムの特徴や、選び方を紹介しています。
併せてご覧ください。
>>【専門家監修】ステップメールが使えるおすすめの配信システム8選
ステップメールによって販売を自動化しよう
ステップメールによる販売の自動化でメール配信を成功させるには、自動化の仕組みを理解し、ユーザーの興味関心度合いに合わせたコンテンツを作成することが大切です。
登録者を増やす施策や、成約率を高めるポイントを意識しながら、効率のよい運用を目指しましょう。
メール配信システムのオレンジメールでは、ステップメールに加え、シナリオ分岐も無料で試せます。
充実した効果測定機能も利用できるため、ステップメールの自動化による効率的なメール配信を実現したい企業担当者の方は、ぜひ利用をご検討ください。